
最近よく聞く『炭酸泉』って、美容室に導入する価値はあるの?



導入費用はかかるけど、それに見合う効果はあるのかな?
そんな疑問をお持ちの美容室経営者やスタイリストの皆様へ。
近年、付加価値の高いサービスとして注目を集めている「炭酸泉(炭酸泉ヘッドスパ)」。
お客様の髪や頭皮への効果が期待できる一方で、導入にはコストや手間もかかります。
今回は、美容室に炭酸泉を導入するメリットとデメリットを詳しく解説し、導入を検討する際の判断材料をご提供します。
私が経営している美容室での導入価格や利益金額も記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも美容室の「炭酸泉」とは?


炭酸泉とは、炭酸ガス(二酸化炭素)がお湯に溶け込んだものです。
温泉地にある天然の炭酸泉もありますが、美容室では専用の機械を使って人工的に炭酸泉を生成し、シャンプー時やすすぎ、ヘッドスパなどに使用します。
濃度によって効果は異なりますが、一般的に血行促進や洗浄効果が期待できるとされています。
美容室が炭酸泉を導入する【メリット】


炭酸泉の導入は、お客様とお店側の双方にメリットをもたらします。
1. お客様へのメリット(=顧客満足度の向上)
- 毛穴・頭皮のディープクレンジング効果
炭酸の細かな泡が、普段のシャンプーでは落としきれない毛穴の皮脂汚れ、古い角質、シリコンなどの付着物を効果的に除去します。頭皮環境が整い、健やかな髪が育つ土台を作ります。 - 血行促進効果
炭酸ガスが皮膚から吸収されると、血管が拡張して血行が促進されます。
これにより、頭皮の新陳代謝が活発になり、髪に必要な栄養が行き渡りやすくなる効果や、頭皮のコリ解消、リフトアップ効果も期待できます。 - 髪のダメージケア・質感向上
パーマやカラー後の髪はアルカリ性に傾きがちですが、弱酸性の炭酸泉で洗い流すことで、残留アルカリを除去し、髪を健康な弱酸性の状態に戻します。
キューティクルが引き締まり、髪のゴワつきを抑え、サラサラとした手触りやツヤ感を向上させます。 - トリートメント効果の向上
髪表面の汚れや付着物が除去されることで、後に行うトリートメント剤の浸透が高まり、効果を最大限に引き出すことができます。 - リラクゼーション効果
炭酸のシュワシュワとした心地よい刺激と血行促進効果で、お客様に高いリラクゼーションを提供できます。
2. サロン側のメリット(=売上・競争力アップ)
- 他店との差別化
「炭酸泉メニューがあるサロン」として、近隣の競合店との差別化を図り、集客力を高めることができます。 - 客単価アップ
炭酸泉を使ったヘッドスパメニューや、カラー・パーマのオプションメニューとして提供することで、客単価の向上が期待できます。 - 顧客満足度・リピート率の向上
お客様が炭酸泉の効果を実感すれば、満足度が高まり、再来店につながりやすくなります。「髪や頭皮の悩みに応えてくれるサロン」という信頼を得られます。 - 提案力の強化
頭皮ケアや髪質改善に関心のあるお客様への提案の幅が広がります。
美容室が炭酸泉を導入する【デメリット】


魅力的な炭酸泉ですが、導入には以下のようなデメリットも考慮する必要があります。
- 初期導入コスト
炭酸泉生成装置の購入費用や設置工事費がかかります。機器の種類や性能によって価格は大きく異なりますが、数十万円から百万円以上する場合もあります。 - ランニングコスト
- 炭酸ガスボンベ代: 定期的な交換が必要で、使用頻度に応じてコストがかかります。
- 水道代・電気代: わずかですが増加する可能性があります。
- メンテナンス費用: 機器の定期的なメンテナンスや、故障した場合の修理費用が発生する可能性があります。
- 設置スペースの確保
炭酸泉生成装置や炭酸ガスボンベを置くためのスペースが必要です。
バックヤードやシャンプースペースの広さを確認する必要があります。 - スタッフへの教育・説明
炭酸泉の効果や適切な使用方法、お客様への説明方法などをスタッフ全員が理解し、習得するための時間と労力がかかります。 - 必ずしも全てのお客様に響くわけではない
効果の感じ方には個人差があり、全てのお客様が炭酸泉メニューを希望するとは限りません。
費用対効果を慎重に見極める必要があります。
導入を検討する際のポイント


炭酸泉の導入を成功させるためには、以下の点を考慮しましょう。
- ターゲット顧客層の分析
自分のお店の顧客層が、頭皮ケアや付加価値サービスに関心が高いか? - 費用対効果のシミュレーション
初期費用、ランニングコストを算出し、どのくらいの期間で回収できそうか、客単価アップでどれくらいの売上増が見込めるか? - 機器の選定
サロンの規模や予算、提供したいサービス内容に合った機器を選びましょう。
デモンストレーションを受けたり、導入済みサロンの話を聞いたりするのも有効です。 - メニュー構成と価格設定
既存メニューとの組み合わせや、オプションとしての価格設定をどうするか。
お客様が試しやすい価格設定も重要です。
私の美容室で取り入れている炭酸泉


私が経営している美容室では、ウルトラファインバブル炭酸生成機器 NOTTO NO,0を取り入れています。
炭酸生成機器 NOTTO No.0の初期費用


炭酸生成機器 NOTTO No.0を導入するにあたっての初期費用は、
- 炭酸生成機器本体 ¥302,400
- レギュレーター ¥25,562
- レギュレーターパーツ ¥2,500
- 炭酸ガス容器(ボンベ)2本 ¥38,000
- 炭酸ガス2本分 ¥5,950
合計374,412円で税込にすると411,853円かかりました。
小規模事業者持続化補助金を活用
私が経営している美容室は従業員が5人以下なので、小規模事業者持続化補助金を利用しました。
一般型ですと、費用の2/3が補助されます。
242,338円補助を受けたので、トータルで169,515円の初期費用になりました。
ランニングコスト


炭酸生成機器 NOTTO No.0のランニングコストは、
炭酸ガス 1人一回 約¥40
これだけです。
炭酸生成機器 NOTTO No.0は、電気代がかりません。
炭酸泉が生み出した利益


私のサロンでは、年間約400人炭酸泉をします。
料金は約800円頂いていて、一人当たり40円コストがかかるので、
年間288,000円の利益を生みました。
まとめ:炭酸泉はサロンの価値を高める投資になるか?


炭酸泉の導入は、顧客満足度の向上、他店との差別化、客単価アップといった大きなメリットが期待できる一方で、コストやスペース、スタッフ教育といった課題も伴います。
「なんとなく良さそうだから」ではなく、自店の状況や顧客層、目指すサロンの方向性を踏まえ、メリット・デメリットを十分に比較検討することが重要です。
この記事が、炭酸泉導入を検討する上での一助となれば幸いです。ぜひ、お客様とサロン双方にとって価値のある選択をしてください。